エアコン分解レベル比較

どちらを選ぶか悩んでいる人形

「エアコンを掃除してもらいたいんだけど、どこに頼んだらいいんだろう?」

 

と多くの方が同じことを思ったことがあるはず。

いざ頼もうと思っても、どこの業者がいいのか判断するのは難しいですよね。

その迷わせる理由は、エアコン分解洗浄を含めたハウスクリーニング業界の参入のしやすさにあるといえます。

ハウスクリーニング業は低資金で始めることができるので、参入する業者がどんどん増えているからなんです。

まあ私もその1人なのですが(笑)

業者がたくさん増えることによって、

業者自体の口コミ、値段、やり方、洗剤などの比較できる項目がたくさんあるのでなかなか決められないのでしょう。

 

「どこを比較したらいいの?わかりずらいし疲れるなあ・・・」

 

そんなあなたのお役に少しでも立てばと思い、この記事を書きました。

私も色々なサイトを調べているうちに、

メンドクサーって何度もなりました(泣)

何がどう違うのか本当にわかりにくい・・・

 

大変だとは思いますが慎重に選ばないと、

 

得した気分だったけど、実は損をしていた!

 

なんてことになりかねません。

実際何をどう比較していけばいいのかすらわからない方も多いと思いますので、ざっくりですが分解洗浄を5種類に分けて表を作ってみましたので、まずはご覧ください。

 

簡易分解洗浄 半分解洗浄 分解洗浄 壁掛け完全分解洗浄
(壁掛けオーバーホール)
完全分解洗浄
(オーバーホール)
作業時間 1~2時間 1.5~2.5時間 3.5~4.5時間 4~5時間 4.5~5.5時間
または3日~14日

取付け、取外しの時間
各0.5~1時間

汚れの除去率
20~50% 45~65% 75~85% 95~98% 99%
価格 5,000円~
14,000円
10,000円~
13,000円
12,000円~
17,000円
15,000円~
30,000円
20,000円~
50,000円
分解箇所 本体カバー
フィルター
お掃除ロボット
本体カバー
フィルター
お掃除ロボット
基板
前面ドレンパン
本体カバー
フィルター
お掃除ロボット
基板
前面ドレンパン
送風ファン
送風ファンモーター
本体カバー
フィルター
お掃除ロボット
基板
前面ドレンパン
送風ファン
送風ファンモーター
背面ケース
室内機丸ごと
難易度 道具があれば素人でもできる。 メーカーや機種によって分解手順が変わるので素人では難しい。 メーカーや機種ごとの室内機の構造や特徴を知っておかなければ難しい。
養生なども工夫が必要。
エアコン取付け取外しの知識と、室内機の構造に関する知識が必要。
対応業者数 非常に多い 非常に少ない 非常に少ない 非常に少ない 多い
メリット
  • 早い。
  • 値段が安い。
  • 早い。
  • 値段が安い。
  • 時間をかければ半分以上の汚れを除去可能。
  • 故障のリスクが低い。
  • 汚れを十分に除去可能。
  • 手抜きをされにくい。
  • 故障のリスクが低い。
  • ほぼ完全分解の状態なので徹底洗浄が可能。
  • 手抜きをされにくい。
  • 故障や事故のリスクが低い。
  • 熱交換器もあらゆる角度から徹底的に洗浄、確認可能。
  • 機種に左右されることなく作業ができる。
デメリット
  • 故障やトラブルになりやすい。
  • 汚れが残りやすく、カビが再発しやすい。
  • 洗える箇所がかなり限定されてくる。
  • ファンモーターの故障やトラブルになる可能性がある。
  • 場合によってはカビが再発しやすい。
  • 機種や設置状況によっては分解できないこともある。
  • 洗える箇所が限られる。
  • 対応できる業者が少ない。
  • 値段がやや高め。
  • 時間がかかる。
  • 機種や設置状況によっては分解できないことがある。
  • 対応できる業者が少ない。
  • 値段がかなり高い。
  • 時間がかかる。
  • 持ち帰り洗浄は更に時間がかかる。
  • 取付け、取外しが別料金の場合があり割高になることも。

※壁掛けエアコンのシンプルな機種を1名での作業として比較しています。

※分解の画像が無く、よくわからない業者は比較の対象にしていません 。 

 

エアコン分解洗浄と一口に言っても、簡単な内容でこれだけの違いがあります。

 

エアコンクリーニングを考えているあなたは、なぜエアコンを洗浄してほしいと思ったのですか?

 

  • 臭いから?
  • 電気代が気になるから?
  • アレルギーが出たから?
  • 赤ちゃんやペットの為に?

 

理由はそれぞれあると思いますが、

いきなり比較するのではなく、まずどのやり方が自分の要望に合っているのかを知る必要があります。

 

ではそれぞれの作業内容と、どのような方に向いているのかを見てゆきましょう。

 

簡易分解洗浄

5,000~14,000円と安価なのを売りとしている一般的な洗浄方法。

多くのハウスクリーニング業者がこの方法です。

 

簡易分解洗浄は、エアコンの全分解工程で一番分解する箇所が少ないことからそう呼ばれています。

エアコン分解洗浄をやっている業者は、

「当店では簡易分解洗浄をしています!」

なんてことは当然言わないはずなので、分解箇所名だけで判断するのではなく、必ずどこを分解するのか画像で判断しましょう。

 

それでは分解の画像をご覧ください。

 

エアコン室内機の外観

1.分解開始前

下矢印エアコン室内機の前面パネルを開けた様子

2.前面パネルを開ける

下矢印エアコン室内機の前面パネル、フィルターを取った様子

3.前面パネル、フィルターを外す

下矢印エアコン室内機のルーバーを取った様子

4.ルーバーを外す

下矢印エアコン室内機の本体カバーを取った様子

5.本体カバー、目視できるルーバーモーターを外す

 

簡易分解洗浄の分解はここまで!

 

半分解洗浄へ →

 

ロボットなどが付いていればこの時点で外しているはず・・・です。

付けたままでは洗浄の邪魔になりますし、そのまま洗浄すれば間違いなく壊れますので。

外すことができてもロボット自体や換気ファンまでは分解しないと思いますが。
下矢印エアコン室内機の基盤。蓋が付いている様子

基板ボックスの外観

下矢印エアコン室内機の基盤を養生した様子

基板ボックスをタオルなどで養生

この状態で洗浄用のシートをかぶせて洗浄をします。
 

この洗浄方法は、

 

  • 作業時間が短い
  • 料金がとても安い
  • 電気代が安くなる

 

といったメリットがあります。

しかし、ここまでの作業で絶対に見逃せない問題点があります。

 

  • 基板を付けたまま養生をして洗浄
  • 目に見える部分のモーターのみしか外していない

 

これらなんですが、なぜ問題なのかわかりますか?

 

安いから仕方ない…では済まされないトラブルの危険性

基板を付けたまま養生をして洗浄
基板を濡らす

基板を濡らすのが駄目だというのは、なんとなく知っている方も多いと思います。

簡易分解洗浄では基板を付けたまま養生して洗浄するのですが、

 

タオルなどでしっかり養生をしていても絶対濡れないという保証はありません!

 

基板が濡れたことに気付かずに電源プラグを挿せば、ショートして発火します。

最悪の場合は火災が起こるということです。

濡れたことに気付いたとして、

 

「乾かせば問題ないんじゃないの?」

 

と思いますよね?

しかし基板にはコネクタピン、コイル、ハンダなど他にもたくさんの金属が使われています。

洗剤や水がかかることによって後々に、コネクタピンや端子などのたくさんの金属部が腐食を起こして、不具合が起こったりするので絶対に濡らしてはいけません!

 

腐食を起こしてボロボロになった端子

これは過去に持ち帰り完全分解洗浄をしたことがあるエアコンだそうです。

ピンボケしてわかりにくいかもしれませんが、この画像の端子の部分を見てください。

青白くサビているのがわかると思います。

 

この端子を抜こうとしたら・・・

なんと、簡単にポロポロと崩れ落ちたのです。

 

アルカリ電池の液漏れで、基板の金属部(特にメッキ部分)が腐食を起こすことはご存知ですか?

それと同じ現象で、強力なアルカリ洗剤がこの端子の部分に残っていることに気付かず、そのままにした結果腐食を起こしたのでしょう。

基板コネクタのピンも、洗剤で濡らしてしまえば同じ事が起こるはずです。

 

格安な簡易分解洗浄やスプレー缶の洗浄をしてしまえば、今後はそれ以上の洗浄はしてもらえないと思ってください!

 

なぜかというと、半分解洗浄以上になるとコネクタなどの端子の抜き差しは当たり前になってくるので、そのときにピンや端子がポキっと簡単に折れてしまうかもしれないからなんです。

なので半分解洗浄以上をする大体の業者は、他店での洗浄やスプレー洗浄をしたことがあると言えば場合によっては断ってくるはず。

ですが保障対象外として洗浄してくれることもあるようです。

洗剤による腐食は、目で見て判断できるので正直に伝えましょう。

腐食を疑って作業をすれば、破損を防ぐことにも繋がります。

 

仮にタオルの養生で絶対に安全と言っているのであれば、タオルで養生して防ぎきれる程度の水量や水圧での洗浄ということが言えるのではないでしょうか。

そうなってくると今度は水が熱交換器を貫通しなくなり、洗剤が熱交換器やドレンパンに残ってアルミフィンなどが腐食します。

 

基板に付着したホコリ

ホコリだらけの基盤の様子

これはまだ軽症な方ですが、画像のように基板などにもホコリが付着することがあります。

汚れによる影響のホコリについてでも説明しましたが、フィルターが目詰まりを起こせば背面の穴や隙間という隙間から空気を取り込みだすので、基板などもホコリだらけになってしまいます。

これを放ったまま通電しているとショートや火災の原因になりかねません。

基板は養生するのでなく、外して掃除する必要があるのです。

 

目に見えるモーターしか外していない

目視できないモーターを残すのも同様で、

 

  • モーターの芯がサビる
  • センサー、モーター内部の腐食
  • コネクタやピンの腐食
  • センサー、モーターがショートする

 

このようなトラブルになる恐れがあります。

簡易分解で目視できないセンサーやモーターとは、

 

  • 送風ファンモーター
  • 左右風向羽用モーター
  • 換気ファンモーター
  • お掃除ロボット用センサー

 

などがあります。(他にも色々あります)

ロボット付きエアコン以外の、普通のシンプルなエアコンにも搭載されている物もあるので安心はできません。

 

サビたモーターの芯

これは私の部屋にあるエアコンの送風ファンのモーター。

以前に一度だけ強アルカリで簡易分解洗浄をしたことがあります。

たった一度でこのくらいサビたのですが、何度も簡易分解洗浄したらどれくらいサビるのでしょうね?

一度サビてしまうと冷房や除湿で結露するたびにサビがどんどん進行します。

 

サビの発生が繰り返し起こることで、

 

  • 送風ファンが抜けない
  • ネジが回らない

 

などの原因になり、ファンを分解する方法での洗浄が不可能になったりします。

 


 

ここから先は妥協するかしないかの話ですが、

 

  • ロボットや換気ファンなどを分解して掃除しない
  • 送風ファンを付けたまま洗浄
  • ドレンパンを全て付けたまま洗浄

 

「ロボットや喚起ファンなどを分解して掃除しない」 以外のどちらもエアコンの汚れの3割を占める部分を残したまま洗浄なので、下手をすれば6割以上の汚れを残してしまうことになります。

汚れが残るということはカビが再発しやすいということです。

それだけならまだマシですが、熱交換器を痛めたり、水漏れなどのトラブルが起きてしまう可能性も出てきます。

 

洗浄後の真っ黒な廃液

ちなみに6割以上の汚れが残っていたとしても、洗浄後に出る廃液の色は真っ黒

 

廃液が黒いからといって完全に綺麗にできたということにはなりません!

 

完璧を求めている方は熱交換器のビフォーアフターや、真っ黒な汚水の写真だけで圧倒されてしまわないようにしましょう。

 

では汚れが残やすい理由、トラブルが起こる理由、ロボットや喚起ファンの分解清掃の必要性を説明してゆきます。

 

送風ファンを付けたまま洗浄

簡易分解のファン洗浄の断面イメージ

ドレンパンの部分は実際の断面と違いますがご了承ください。

簡易分解の送風ファンを洗浄しているところの断面イメージを描いてみました。

赤い部分は汚れ、または汚水だと思ってください。

 

なぜ汚れ残りやすいのか?それは、

 

  • 送風ファンの羽は曲がっていてファン中心を隠すように覆っているので、一定の角度で洗剤散布や高圧洗浄しても全ての汚れに当たらないから
  • 左右風向の羽が邪魔をして、均一に送風ファンを洗浄することが難しいから
  • 吹出し口から高圧洗浄水を当て始めると送風ファンが高速回転し始め、洗剤や洗浄水がファン内部にしっかり届かなくなるから
  • 高速で回っている送風ファンから汚れが飛び散って、汚れが熱交換器の裏や至る所に入り込むから

 

なので汚れが残ると思ってください。

どのメーカーの送風ファンも大体は色が黒いので、濡れた状態で汚れが完全に取れたのを肉眼で確認することは無理だと思います。

ましてや洗浄カバーを付けた状態で、あの狭い吹出し口から少ししか見えない黒いファン。

それを羽の裏表を一枚ずつを目で汚れが落ちたか判断する事が難しいですよ。

 

ドレンパンを全て付けたまま洗浄
前面ドレンパンの外観
クリックすると拡大します

これは洗浄をする前の前面ドレンパン。

前面のドレンパンだけでこれだけの汚れ(重症レベル)があるんです。

ちなみにドレンパンの左端にある黒く丸いのはゴキブリの卵(汗)

 

簡易分解洗浄ではドレンパンを直接高圧洗浄することはできません。

なぜかというと、洗浄水を当てようにもアルミフィンが邪魔で、ドレンパンの奥側には当たりにくいのです。

機種によってはこのように溝があるので、更に洗浄水が当たりにくくなります。

もちろん目視でドレンパンの汚れが取れたか確認することはできません。

通常の高圧洗浄機ならまだ汚れ落ちはマシかもしれませんが、基板を養生する簡易分解洗浄では跳ね返りの多い高圧洗浄機を使うことはできないと思います。

 

簡易分解洗浄によるドレンパンのビフォーアフターの断面イメージ
簡易分洗浄中のアルミフィンとドレンパンの接触している部分の断面イメージ

赤やピンクの部分が汚れです。

洗浄中に流れ落ちた汚れがドレンパンに大量に溜まってしまえば、最悪の場合は後に冷房や除湿を使った時に水漏れを起こします。

 

簡易洗浄中のドレンホースの断面イメージ
簡易洗浄中のドレンホースの断面イメージ

仮にドレンパンの汚れが流れたとして、汚れを流し続ければドレンホースの水流のふちに、

 

  • 流し損ねたゴミが少しずつ蓄積
  • 乾燥して固着

 

これを繰り返せば、そのうち詰まって水漏れを起こします。

見たことある人ならわかると思いますが、ドレンホースの内側は凸凹していて汚れが引っ掛かりやすくなっています。

汚れを流す為のホースという用途ではなく、熱交換器から垂れてくる水を流すためだけのホースなんです。

なので出来るだけゴミなどは流さない方がいいに決まっています。

 

前面ドレンパンに貼られたスポンジテープの様子

スポンジは水をよく吸うのはご存知ですよね?

洗剤を付けたスポンジを水で洗っても、なかなか洗剤が流れないのも知っていると思います。

何でそんなところに!?

と思うかもしれませんが、ドレンパンとアルミフィンが接触している部分にスポンジテープが貼ってある機種が多くあるんです。

画像のドレンパンの黒く細い部分がスポンジテープ。

ということはドレンパンを付けたまま洗浄をすれば、洗剤が残りやすいのでアルミフィンと接触している部分が腐食しやすいということになります。

画像は前面ドレンパンですが、多くの機種は背面ドレンパンの方にスポンジテープが貼ってある確率が高いです。

 

ロボットや換気ファンなどを分解して掃除しない

全ての業者がそうだとは思いませんが、中にはお掃除ロボットや換気ファンを細かく分解していない(分解の仕方がわからない)業者もいるはず。

 

換気ファンを分解した様子

この換気ファンはほとんど汚れていませんが、換気ファンの付いているエアコンは必ずここにホコリが蓄積されてゆきます。

なので、放っておけばファンにホコリが詰まって換気が機能しない、ホースにホコリが詰まれば排出されるはずのホコリが溢れて基板や熱交換器など至るところに付着したりします。

トラブルを回避するためには分解して掃除をするしか方法はありません。

 

ホコリが溜まったダストボックスの様子

これはロボット付きエアコンのダストボックス。

ホコリが溜まっているのがわかりますね。

画像には写っていませんが、ここにローラーブラシが付いていました。

そのブラシは、もっとホコリだらけ。

 

ロボットには必ずブラシや換気ファンなどが付いています。

エアコン洗浄をしても、これら放っておけば熱交換器がすぐホコリだらけになります。

ホコリだらけになる = カビの発生を促している状態ということ。

そうなると洗浄する意味がないと言えるのではないでしょうか。

 

簡易分解洗浄はこんな方に向いている

参入者が多いハウスクリーニング業ですから、当然エアコンの知識の無い素人も多いわけです。

なので仕上がりや汚れの落ちは、その業者や雇われている人によって変わってきます。

 

簡易分解洗浄は、エアコンが壊れるかもしれないことを承知した上で、

 

  • とにかく短時間で作業してほしい
  • とにかく安く済ましたい
  • とにかくエアコンにかかる電気代を安くしたい
  • においが取れればラッキー
  • アレルゲンは気にしない
  • カビをある程度除去したい
  • 熱交換器の大部分や、本体カバーなどの汚れだけ落としたい

 

このように割り切ってお願いするのであればいいかもしれませんね。

エアコンの汚れは人や動物に悪影響を及ぼすものもあるので、カビやダニ、ゴキブリなどによる汚れの影響を知った上で検討することをおすすめします。

 

万が一エアコンが壊れて買い替えとなれば、最安の新品エアコン(6畳)35,000円位で既存の設置状況がよくても50,000円位はかかると思ってください。

具体的には、

 

  • 撤去代
  • リサイクル代
  • 本体代
  • 設置代
  • 消費税

 

これらが必要になってきます。

高いエアコンを使っている場合も慎重に検討しましょう。

 

半分解洗浄

簡易分解洗浄と分解洗浄の間にはさまれていて、差別化したネーミングが無いので探すのが一苦労な半分解洗浄。

一般的に半分解洗浄と言われている訳ではなく、「半端な」「半分くらい汚れが取れる」という意味で私がそう呼んでいるだけなのでご了承ください。

 

半分解洗浄からはトラブルになる可能性が一気に下がります。

簡易分解と比べて必要な工具の種類が増え、分解手順も決まっているわけではないので経験やコツが必要になってきます。

ですが難関というほど難しくはないので、DIYが好きだという人ならば意外とできるかもしれません。

機種によっては本当に難しいものもありますが。

 

それでは分解の続きをどうぞ。

 

簡易分解洗浄に戻る→

 

エアコンのメイン基盤を分解している様子

6.基板を外す

(基板を外さない業者もいるようです)

下矢印エアコン室内機のドレンパンを取った様子

エアコン室内機のファンがついている様子

7.前面ドレンパンを外す

 

半分解洗浄の分解はここまで!

この状態で洗浄用のシートをかぶせて洗浄をします
 

分解洗浄へ→

 

送風ファンのモーターを付けたまま洗浄

 

あれ?ついでにファンモーターも外さないの?

 

と思うのは私だけでしょうか。

ファンモーターが防水なのであれば問題ないのでしょうが、そんなこと私は聞いたことがありません。

コネクタの部分は確実に防水ではありませんよ。

ファンモーターを付けたまま洗浄をすれば、下手をすればショートして発火や金属部の腐食を起こします。

 

このやり方を採用している業者は少なくてわからなかったのですが、どのように養生をしているのかすごく気になりますね。

ここまで分解できるのであればファンモーターを分解するのは容易なはず。

 

半分解洗浄をした後は、分解洗浄以上の洗浄は断られてしまうかもしれません。

 

簡易分解洗浄と分解洗浄の比較画像

簡易分解洗浄と比べて赤い部分が無くなっているのがわかりますね?
(ドレンホースからは切り離さない業者もいるようです)

ここまで分解できればエアコンの大体半分以上の汚れが取れます。

 

画像でもわかるように、前面ドレンパンが取れたので高圧洗浄水を当てる角度に若干自由がきくようになりました。

ですがファンを付けたままなので、完璧とまではいきません。

 

ファンを付けたままということは、

 

  • ファン内部の汚れが取れたのを確認しずらい
  • 熱交換器の裏側を綺麗にしにくい

 

なので汚れが残るかもしれないのです。

機種によっては熱交換器をある程度持ち上げれますが、目視で汚れが取れたか確認できるほど持ち上げれません。

そもそも熱交換器を持ち上げれば、送風ファンが落ちそうになるので持ち上げないはず。

ということは、背面ドレンパンの汚れはそのままになるってことですね。

 

半分解洗浄はこんな方に向いている

機種によって前面ドレンパンを取ることすらできないものもあるので、この洗浄方法は対象が限定されてきます。

例外もありますが、ダイキン、東芝、富士通のエアコンを使用している場合はこの洗浄方法は無理だと思ってください。

 

半分解洗浄は、ファンモーターの故障や不具合が起こるかもしれない事を承知した上で、

 

  • なるべく短時間で作業してほしい
  • 素人以上の洗浄をなるべく安く済ませたい
  • エアコンにかかる電気代を安くしたい
  • においの原因を減らしたい
  • アレルゲンは気にしない
  • 簡易分解洗浄よりも送風ファンをキレイにしたい
  • 前面ドレンパンを完全にキレイにしたい
  • なるべくトラブルを避けて洗浄したい

 

こんな方に向いていると言えます。

 

分解洗浄

一番汚れている部分をそれぞれしっかり洗うことができるので、私はこれを通常の「分解洗浄」と呼ぶことにしています。

業者によってはこの洗浄方法を完全分解と呼んでいるところもあるようです。

 

通常の分解洗浄からは濡れてはいけないものを全て外しての洗浄なので、故障のリスクが激減するので安心できます。

汚れの除去率がかなり高いのに、完全分解洗浄に比べて値段が安いのがいいですね。

どうせ洗浄するのであれば、私なら安心出来るやり方を選びます。

エアコン洗浄をするなら分解以上を強くおすすめします!

 

分解洗浄はメーカーや機種によって手順や方法が変わってくるので、専門知識や経験が無ければ対応できないと思います。

安易に分解すると破損したり、戻せなくなるはず。

 

この洗浄方法は、一部のハウスクリーニング店や専門店などの業者だけが対応しています。

更にその業者の少数名しか対応できないという場合が多いので、なかなか予定が取れないかもしれません。

なので余裕を持って、注文が殺到しない涼しい時期にお願いするとスムーズにいくと思います。

 

では分解の続きをどうぞ。

 

半分解洗浄へ戻る→

 

お掃除ロボットをバラバラに分解した様子

8.必要であればロボット等をバラバラに分解

下矢印
エアコン室内機のファンを取った様子

9.送風ファンを外す

下矢印モーターを取り外す前の状態

10.ファンモーターを外す
(外した写真を撮り忘れました)

 

分解洗浄の分解はここまで!

洗浄用シートで養生をして洗浄、外した部品類も洗浄をします。
 

壁掛け完全分解洗浄へ→

 

分解洗浄と完全分解洗浄の比較画像

半分解洗浄と比べて送風ファンとファンモーターが無くなっているのがわかりますね?

熱交換器と背面ケースのみが壁に残った状態です。

送風ファンがあることで洗浄できなかった、背面ケース表側の汚れを直接高圧洗浄できるようになりました。

 

取り外した送風ファン

送風ファンを外して洗浄すれば、

 

  • 送風ファンをあらゆる角度から洗浄、確認できる
  • 熱交換器の裏側もある程度洗浄、確認ができる
  • 機種によっては熱交換器を持ち上げて、背面ドレンパンもざっくりではあるが洗える

 

ということになり、エアコンの汚れの大部分をしっかりとクリーニング可能ということになります。

ファンモーターを外すことによって故障のリスクもほぼ無くなり安心です。

送風ファンは99%の汚れの除去が可能となり、熱交換気の裏や背面ドレンパンなどの分解箇所以外の部分もしっかり洗浄できるのが大きなメリットです。

となると、洗剤の洗い残しによってアルミフィンが腐食する心配もなくなります。

 

しかし背面ケースの裏側や背面ドレンパンの配管側(右側)までは洗浄できませんので、いくらか汚れが残ってしまいます。

イメージができないと思うので後ほど画像で説明します。

 

分解洗浄はこんな方に向いている

半分解洗浄と同様で、ダイキン、東芝、富士通のエアコンを使用している場合は、この洗浄方法は例外を除いて無理だと思ってください。

なので対象が限定されてくるということですね。

 

分解洗浄は、

 

  • コストを抑えてプロに洗浄してもらいたい
  • においの原因をぼぼ無くしたい
  • 少しでも完全分解洗浄に近い状態にしたい
  • 送風ファン、前面ドレンパンを完全にキレイにしたい
  • 背面ドレンパン、熱交換器を90%以上キレイにしたい
  • 大切な人や赤ちゃん、ペットの為にキレイにしたい
  • アレルギー症状の軽減、予防をしたい
  • エアコンを故障させずに洗浄したい
  • 持ち帰り洗浄で何日も待てない

 

こんな方に向いている洗浄方法だと言えます。

 

ここまでの洗浄方法で1つ共通の問題が…

私も半分解洗浄や分解洗浄に挑戦してみましたが、

どうしても達成できない事が1つだけあります。

 

それは、

エアコンの裏側がびしょ濡れになってしまうこと。

 

汚れによる影響のエアコンが背面からホコリを吸込むでも説明しましたが、エアコンの背面ケースにはたくさんの穴が開いているので、3.5Mpaの水圧で洗浄をしていると壁がどうしても濡れてしまうのです。

もし養生をするのであれば、室内機を一度壁から浮かさなければ養生できません。

設置状況や人数によるとは思いますが、簡易分解、半分解、分解をやっている業者では、この穴の周辺は高圧で洗浄しないと思います。

 

エアコン背面ケースに無数に開いている穴(左半分)
背面ケースの左半分
エアコン背面ケースに無数に開いている穴(右半分)
背面ケースの右半分

逆光なのでわかると思いますが、全てのパーツを外したエアコンの背面ケースはこんなに穴だらけ。

エアコンの背面ケースには、

 

  • 無数にある爪穴
  • 基板ケース背面の穴
  • 背面ケース裏の水を前面ドレンパンへ逃がす穴
  • ホースや配管を通すスペース

 

などがあり、養生をして完全に水を防ぐことが難しいです。

この画像の背面ケースはまだ穴数でいうとマシな方で、もっと穴だらけの機種もあります。

メーカーや機種によって形状や大きさも違うので、これを塞ぐというのは現実的ではありません

配管に余裕がない場合で、片手でエアコンを支えながら背面に養生をほどこすのは至難のワザです。

2人がかりで作業すればできることなのかもしれませんが、単独での作業では無理です。

配管に余裕がある場合は、単独作業でもなんとか養生できるかもしれません。

よって当店では背面ケースを残したままの洗浄は基本的にしないことにしています。

 

壁掛け完全分解洗浄

分解洗浄の状態から、背面ケースを取ることを「背抜き」といいます。

汚れの除去率は完全分解洗浄(オーバーホール)とほぼ同等。

そんな理由から壁掛けオーバーホールとも呼ばれています。

もちろん分解洗浄で洗うことのできない部分を洗うことが可能です。

 

分解洗浄と同様で、一部のハウスクリーニング店や専門店のごく少数名のみが対応しているようです。

ちなみにこの洗浄方法が当店メインのやり方です。

 

この分解方法は完全分解洗浄ができるからといって、安易にできるものではありません。

実際にやってみてわかりましたが、壁に付けたままバラバラにするというのは実は、

通常の完全分解洗浄より手間がかかり難しいのです。

無理な体勢での作業や、パーツの上げ下げ、養生の工夫など、通常の完全分解洗浄とは比べ物にならない程に気を使います。

特に組み立て難易度が高く、機種ごとにコツが必要なので、軽い気持ちで分解すれば絶対に戻せなくなると思います。

 

それでは分解の最終段階をご覧ください。

 

分解洗浄へ戻る→

 

エアコン室内機を丸裸にした状態

11.背面ケースを外す

 

これ以上分解できるものはありません。

この状態で養生をして洗浄、バラバラにした部品の洗浄を行います。
 

分解洗浄と完全分解洗浄の比較画像

最初の簡易分解洗浄から比べてゆくと、何が無くなっていっているかがハッキリとわかりますね。

背抜きをすることで熱交換器だけが壁に残った状態になります。

ほぼ完全分解の状態なので、全ての汚れが除去できると言えます。

 

壁掛けエアコンの背面ケースの外観

これが取り外した背面ケース。

やはり穴や隙間だらけなので、外すことで壁側もしっかり養生ができるので、壁を濡らしてしまうという不安要素が激減します。

背面ケースといってもただのケースではありません。

 

壁掛けエアコンの背面ドレンパンの外観

この窪みは背面ケースと一体化している背面ドレンパン。

熱交換器が乗っている部分ですね。

簡易分解洗浄と半分解洗浄ではこの窪み全体、分解洗浄では画像でいう右奥部分が洗えません。

 

ちなみにここに溜まったドレン水は、熱交換器の両サイドの隙間を伝って前面ドレンパンへ流れてゆきます。

前面ドレンパンほどではありませんが、背面ドレンパンもカビの生えやすい場所です。

背面ケースの汚れはこれだけではありません。

 

エアコン室内機の裏側にあるドレンパンの溝
これは背面ケースの裏側。

背面ケースの裏側にもカビが生えるって知っていましたか?

窪みにカビとゴキ糞が・・・。

 

この窪みは背面ドレンパンの真下の位置にあります。

 

背面ドレンパン=熱交換器が乗っている部分

 

当然冷えるので裏側も結露します。

その結露した水を受けるための窪みなんです。

なので背面ドレンパンやその周辺の汚れと同じくらいここも汚れてきます。

 

背面部(壁に面している部分)は通常の分解洗浄では洗うことができませんが、壁掛け完全分解洗浄ではこの入り組んだ背面ケースを徹底的に洗浄が可能です。

また、バラバラになったパーツの汚れのビフォーアフターをお客様自身で確認できるというのもこの洗浄のメリットでもあります。

 

壁掛け完全分解洗浄はこんな方に向いている

この洗浄方法はほとんどの機種に対応していて、もちろんダイキン、東芝、富士通のエアコンも洗浄可能です。

構造の都合で一部のパナソニック、シャープでは背抜きが不可能とされているのですが、加工をすればできる場合もあるのでお願いする時は業者に型番を伝えて相談してみましょう。

 

壁掛け完全分解洗浄は、

 

  • ほぼ完全分解の状態を安く済ましたい
  • においの原因を完全に無くしたい
  • パーツ類全てを完全にキレイにしたい
  • 熱交換器を95%以上キレイにしたい
  • 大切な人や赤ちゃん、ペットの為にキレイにしたい
  • アレルギー症状の軽減、予防をしたい
  • エアコンを故障させずに洗浄したい
  • 持ち帰り洗浄で何日も待てない

 

このような方向けの洗浄で、分解洗浄と似ているのがわかりますね。

 

完全分解洗浄

壁から室内機丸ごと外したあと、バラバラにして徹底的に洗浄を行うのが完全分解洗浄。

部品単位にバラバラにすることからオーバーホールとも呼ばれています。

一旦壁から外す作業があるので、値段が高額となっています。

 

この洗浄方法は半分解、分解、壁掛け完全分解に比べれば対応している業者は多く存在します。

エアコンを取付けしている業者(電器屋など)や、一部のハウスクリーニング店が対応しています。

 

エアコンを取付けしようと、エアコンをかかえている作業者

最近のエアコンは大型化していて、重たいものでは20kg近くあるようです。

壁にかけたまま分解するのも大変ですが、周囲を気にしながらこれを付け外しをするのもとても大変な作業です。

ちょっと間違えれば、転倒してエアコンも作業者もタダでは済みません!

 

簡略ではありますが、作業の流れを見てゆきましょう。

実際に作業しながら撮影した画像がないのでイメージ画像として見てください。

 

エアコンをポンプダウンしている様子1.ポンプダウン

下矢印取り外した室内機の様子2.エアコン取外し

下矢印エアコン室内機をバラバラにして洗剤に漬け置きする前の様子3.分解、洗剤に漬込む

下矢印完全に分解した状態で熱交換器を洗浄している様子4.洗浄

下矢印室内機を組み立てている様子5.組立て

下矢印室内機を取り付けた様子6.エアコン取付け

下矢印真空引きをしている様子7.真空引き

作業の流れは以上です。

 

完全分解洗浄は、入り組んだ熱交換器まで洗剤に漬け置きができるのがいいですね。

しっかりと漬け置きしたあとに、あらゆる角度から洗浄と確認ができるので、99%の汚れを除去できるのが最大のメリットです。

 

転落しかけている男性のイラスト

次にメリットをあげるとすれば、

完全分解はお客様、作業者の両者にとって安全性の高い洗浄方法だということ。

壁にかけたままの全分解工程で、若干無理な力をかけて分解していたパーツ類に負荷をかけることなく、安定した場所で分解することが可能なのでトラブルのリスクが激減します。

また、室内で洗浄をしないので水をこぼしてしまったというトラブルも起こりません。

 

室内での作業は取付け取外しという作業だけなので、脚立を立てるスペースさえあれば作業が出来ます。(持帰り、屋外で洗浄の場合)

周囲の片付けや養生が不要な場合も多く、作業スペースの確保が難しい時にはこの洗浄方法がおすすめです。

 

壁から室内機を取外した後は、

 

  • スペースがあれば屋外(屋内)で分解と洗浄ができる
  • 引渡してから洗浄してもらえる

 

このように柔軟に対応できるので、

 

  • 時間が取れない
  • 作業音が気になる
  • 洗浄スペースが確保できない

 

このような方も気にすることなくお願いできるのもメリットの1つです。

ただし引渡しをすると、

1週間以上もエアコンが使えないという状態になってしまうこともある

ということも覚えておきましょう。

 

完全分解洗浄を行っている業者によっては洗浄、取外し、取付けの3点は別々の料金にしているところもあるようです。

洗浄だけの安い料金をデカデカと宣伝して、取付け取外し料金は別ページの場合や小さい文章で書いてある・・・それってエアコン詳しくない人なら絶対間違えますよね(苦笑)

洗浄の料金が安いからといって飛び付いて、請求時に追加料金で倍以上の金額に・・・

なんてことにならないように、事前にしっかり確認しておきましょう。

 

徹底的に洗浄を求める方が多いのか、2017年現在ではインターネット上で完全分解洗浄を行う業者がどんどん増えているように感じます。

どんどん増えてゆくということは、いい加減な業者がいる可能性も高くなってゆきます。

 

手抜きされやすいポイントを知って予防しましょう

悪事を企んでいる男性のイラスト

ポンプダウンで一切道具を使っていない

壁からエアコン室内機を取り外すには、まずポンプダウンという作業が必要になります。

これはエアコンの冷媒管内に流れているガスを室外機のコンプレッサーへ閉じ込めるという作業。

ポンプダウンするには、エアコンを強制冷房運転させなければなりません。

この強制冷房は全てのエアコンが毎回同じ動作をするわけではありません。

なので、画像のようにマニホールドゲージを使って確実にガスが回収されたか確認する必要があります。

しかし、この作業で道具を全く使わずに行っている業者もいるようです。

 

インターネット上では、このゲージを使わずにポンプダウンすることも可能だという情報が多く存在しています。

たしかに可能なのですが、

確実に冷媒を回収したのかどうかを確認することはできません。

思い違いで冷媒未回収の状態で配管を外そうとすれば、当然ガスが漏れます。

 

手こずってなかなかポンプダウンできずに何度も配管のナットを緩めて確認したり、

液側のバルブを閉めてから強制冷房の時間をかけ過ぎたりすると、

 

  • 再設置した時にエアコンが冷えない
  • コンプレッサーに負荷がかかり、故障する

 

このようなトラブルが起こるかもしれません。

トラブルが起こらないとしても確実にコンプレッサーの寿命が縮みます。

 

チャージバルブの外観チャージバルブ有り無しの違い

また、ゲージを使用してもチャージバルブを使わなければ、サービスポートにホースをねじ込んでいる間に約5~10gのガスが漏れるようです。

チャージバルブを使えば、接続した後にサービスポートの虫ピンを押せるので、ガスをほぼ漏らさずに接続することが可能。

洗浄するたびにガスを漏らすのはトラブルの元です。

なので、ポンプダウンでは必ずチャージバルブを使うべきです。

画像にはありませんがホース内の空気も無くした方がいいので、ポンプダウン時にも真空ポンプを使うべきだと私は考えています。(何度もエアコンを付け外しする予定がある場合)

 

必要な道具を使っていない業者がちらほらいるようなので、ポンプダウンのときは立ち会うことをおすすめします。

 

真空引きをしないでエアコンを取付ける

取付け作業ではポンプダウンとは逆に、冷媒管内にガスを循環させてゆきます。

まずガスを循環させる前に、冷媒管内の空気(水分)の除去をしなければなりません。

この作業を真空引き(真空ポンプでのエアパージ)といいます。

あまりいないとは思いますが、中には真空引きをしない業者もいるようですね。

 

真空ポンプでのエアパージの作業は20分程度かかるので、

これを数秒で終わる冷媒ガスでのエアパージを代わりにやっているといったところでしょうか。

 

ガスでのエアパージは、1度きりの設置で行うのであれば問題になることは少ないようですが、

完全分解洗浄を何度も行うのであれば絶対にやってはいけない方法だと思います。

 

なぜかというとガスでのエアパージの際に、

 

  • 配管内に空気が残る
  • 大気にガスを放出する

 

このどちらか、もしくは両方をしてしまうことになります。

洗浄のたびに何度もガスを放出すれば、ガス不足によってコンプレッサーに負荷がかかったり、エアコンの能力不足の原因になります。

それだけでなく環境に悪影響です。

 

ガスでのエアパージとポンプによるエアパージの違いのイメージ
クリックすると拡大します

一方、真空引きでは手順を間違えさえしなければ、このようなことは絶対に起こりません。

ですが、チャージバルブを使用せずに真空引きを行えば、ガスでのエアパージと同じ結果にせざるをえなくなるので要注意

ポンプダウンでも真空引きでもチャージバルブは必ず必要です。

 

真空引きをすれば、

 

  • 配管内の水分を無くす
  • ガス漏れの事前チェック

 

この2つを同時に行うことができます。

 

調子の悪いエアコンのイラスト

ちなみに配管内に空気が残ったままエアコンを運転させてしまうとどうなるのかというと、

 

  • 空気中の水分が凍って冷媒が流れない
  • エアコンの能力不足
  • コンプレッサーが故障する

 

などのトラブルになるおそれがあります。

 

真空引きはとても重要な作業であることがおわかりいただけたでしょうか。

ポンプダウンの時と同様に、真空引きの時も立ち会うようにしましょう。

 

内部の破損や汚れを誤魔化す

これまでに壁掛け完全分解洗浄を行ってきた中で何度か、

 

  • パーツの爪折れ
  • ギアのズレ
  • 自動で動くはずの左右風向羽が動かない
  • 自動で動くはずのロボットが動かない

 

といった不良箇所が分解の段階で発覚したことがあります。

お客様に事情を聞いたところ、

 

過去に持ち帰りオーバーホールを頼んだことがある。

その時はエアコンを使う時期ではなく最初はわからなかったが、使い始めて風向きを変えようとしたところ羽が動かないことに気が付いた。

エアコン自体は使えるし、時間が経った後でクレームを入れてもしょうがないのでずっと放置している。

爪の折れは見えないところなのでわかりませんでした。

 

とのことでした。

持ち帰り完全分解洗浄では、エアコンが完全に組みあがった状態で納品されるので、内部の破損などに気付くことができません。

 

エアコンのパーツの爪の画像

ロボット付きを除いて、エアコンはパーツのほとんどが爪で組み上がっているというのは知っていましたか?

 

爪はパーツと一体型でプラスチック製なのでとても折れやすいんですね。

ルーバーの可動部の軸、軸受けなども同様です。

この爪は化粧関係の部分やネジでの組立てが難しい場所によく使われています。

ちなみにロボット付きエアコンでは、爪よりネジの数の方が多いです。

 

支障がない場所が折れるのならまだマシですが場所が悪いと、

 

  • 風向が調整できない
  • 正面パネルが閉まらず、ロボットなどの機能が動作しない
  • 化粧カバーがはまらない
  • 水漏れが起こる

 

などの原因になりかねません。

他の洗浄方法も同様のリスクがありますが、お客様の目の前で作業をすれば誤魔化すことができないので、その点では確認のできる他の洗浄方法が信用できますね。

もし持ち帰りクリーニングをお願いするのであれば、設置後に各機能の動作確認や、前面パネルなどの可動部に問題無いか目の前でチェックしてもらいましょう。

 

また、エアコン内部の洗浄前後の写真や、分解した写真を見せてもらうことをおすすめします。

持ち帰りの場合は、きちんと分解して洗ったことを確認する方法は写真でしかできないからです。

なので、写真を撮ってもらえるか事前に確認してから申し込みましょう。

 

完全分解洗浄はこんな方に向いている

完全分解は機種に左右されることなく洗浄することができます。

他の分解方法が無理な場合に、最終手段として考えるのがいいかもしれませんね。

完全分解洗浄は、

 

  • エアコン付近に絶対に動かせない家具や家電があり、養生などで対応しきれない
  • 壁掛け完全分解ができる機種、状況ではないが同等の洗浄をしたい
  • 徹底的に洗浄したいけどスペース確保(片付け)ができない
  • 徹底的に洗浄したいけど部屋で作業してほしくない(時間がとれない)
  • 作業の安全を重視して作業してもらいたい
  • においの原因を完全に無くしたい
  • パーツ類全てを完全にキレイにしたい
  • 熱交換器を99%以上キレイにしたい
  • 大切な人や赤ちゃん、ペットの為にキレイにしたい
  • アレルギー症状の軽減、予防をしたい
  • エアコンを故障させずに洗浄したい

 

このような方に向いていると言えます。

 

その他の比較要素や注意点

洗浄機
エアコンのアルミフィンに噴霧器で噴射している様子

あまりいないとは思いますが、中には蓄圧式噴霧器で洗浄している業者もいるようです。

蓄圧式噴霧器は容器へ圧をかけて、その圧力で液を噴射するというもの。

よく農薬や除草剤などの散布に使われているやつですね。

 

その圧力・・・なんと1Mpa以下(笑)

エアコンのスペックの大きさや機種によって熱交換器の厚みが増すので、噴霧器では水や洗剤が熱交換器の裏まで抜けません!

機種に左右されずに洗浄するのであれば、約3~5Mpaの圧力調整ができる高圧洗浄機でなければ対応できません。

 

ホームセンターなどに手動で圧をかけるものがよく出回っていますが、電動で圧をかけるものも存在します。

一般的にエアコン洗浄機として使われているのがこの電動タイプの噴霧器。

電動噴霧器は圧力はあるようですが、水量が少ないです。

洗浄ノズルによっては水が霧状に出てくるものもあり、これは熱交換器を貫通しません。

なので時間をかけても完全に汚れは取れないということです。

簡易分解洗浄で電動噴霧器を使って熱交換器を洗浄しても、吹き出し口から水が落ちてこないのが証拠です。

しっかり洗いたいのであれば高圧洗浄機を使用した業者を選びましょう。

 

お店選びの際には、どのような洗浄機を使っているのか公開しているところを選ぶと安心できますね。

 
洗浄箇所の表記
画像でどの程度分解するのか一目でわかれば問題ないのですが、洗う場所を言葉だけで表記してある業者を見ることが多々あります。

その中でドレンパンと書いてある場合で、

 

  • 熱交換器のビフォーアフター
  • バケツに溜まった汚水

 

この画像しかない場合は大体ドレンパンを外さないで洗浄していると思ってください。

画像が全くなく、言葉だけで表記してある場合も疑ったほうがいいと思います。

ドレンパンを外すのであれば、他の業者と差別化するために必ず画像をのせているはず。

最初にも言いましたが、必ず画像で判断して自分に合った業者を選ぶようにしましょう。